
小学校入学前に算数ドリルや習い事はやるべきなの?
そんな疑問にお答えします。
- 公立小学校で10年間勤務した元教員
- 保護者と先生の支えになりたい
- 子ども大好き2児のパパ
- 「先生」&「保護者」の視点で解説します

詳しくはプロフィールからどうぞ。
早速、結論からお伝えします。
算数ドリルも習い事も、できるなら取り組んだ方がいいと言えます。
なぜなら、ドリルや習い事の経験がプラスに働く可能性が高いからです。
一方で

種類が多すぎてドリルが選べない。

どの習い事が子どもに合うのか分からない。
などの理由で、行動に移せていない人も多いはず。
金銭面や手間の部分を考えても、簡単にスタートできるとは言えません。

かと言って、何もしないのも不安。
そんなママ・パパに向けて、学校で10年以上の現場経験がある運営者が「これはやってて欲しい!」をお伝えします。
- 小学校に向けて準備したい。
- 手軽に始められる実践が知りたい。
ひらがなや計算など、学習に関する予習は多くのママ・パパが取り組んでいます。
一方で挨拶や身辺整理など、生活に関する内容は取り組めていないママ・パパが多いのも事実。
そこで本記事では、学校生活を安心して過ごすための実践として『雨の日の遊び』について解説します。

『雨の日の遊び』なんて家の中で静かに過ごすだけでしょ?
そう思っている人にこそ読んでほしい記事です。
小学校1年生を気持ちよくスタートするためにも、ぜひ最後まで一読してご家庭で実践してみてください。
雨の日は「家で静かに」が正解?
雨が降ると

外には出れないわ。

家の中で過ごすか。
と、考えがちです。
私たち大人は、どうしても「雨=室内で過ごす」という発想になりがちです。
しかし、子どもにとって雨の日は『最高の知育チャンス』でもあるのです。
なぜなら、晴れの日には無い特別な出会いが雨の日にはあるからです。
- 少し暗い景色
- 雨が当たる音
- 肌寒い気温
- 普段は無い水溜り
この『いつもと違う』が、幼児期の子どもにとって驚くほどプラスに働きます。

でも、濡れると面倒だし、風引いたら困るし…
確かに、濡れると手間だし大変です。
でも小学校に入学したら、そんな事は言ってられません。
雨でも登校しますし、自分のことは自分でやらなければいけません。
雨の日の経験が不足していると、子ども自身が苦しい思いをします。
「雨の日の経験不足」で起こりうるデメリット
入学前に「雨の日はずっと室内」という過ごし方ばかりだと、成長のチャンスを逃してしまうかもしれません。
環境の変化に弱くなる
快適な部屋の中だけで過ごしていると、少しの雨や風にも極端に不快感を覚えたり、不安を感じたりします。幼児期に「少しくらい濡れても大丈夫」という経験をしていないと、学校生活でも環境の変化に対応できず、悩んでしまうかもしれません。
危険予測の能力が伸びにくい
雨の日は滑りやすく視界が悪いなど、多くの危険が潜んでいます。こうした、小さな危険を経験してきた子は『実体験に基づいた危険予測』によってトラブルを回避できます。逆に経験不足の場合、大きな事故に巻き込まれるリスクが高まります。
「不便」を楽しむ力が育たない
学校は思い通りにいかない場面も多々あります。もちろん雨も「思い通りにいかないこと」の1つです。雨を楽しむ経験が不足すると、自分の不都合な場面となった時に、すぐ諦めてしまうなど『不便を楽しみに変える力』が育ちません。
四季の変化を感じられない
日本の豊かな四季は、雨の降り方や匂いと共にあります。雨の日の外出を避けると、季節ごとの情緒を感じ取る感性が育ちにくくなります。文字や言葉だけでは伝えきれない「体感を伴った理解」が学習にも生かされます。
これまで多くの子ども達を教室で迎え入れてきましたが、雨の日の経験不足が『事件の種』となる場合もあります。
教室で起こる「雨の日」の意外な大事件
参考までに、実際に学校現場で起こった『雨の日の大事件』をまとめました。
全身「ずぶ濡れ」からのスタート
新1年生を担任する先生の多くは、登校時間に合わせて玄関で子ども達を迎え入れます。
いつもなら

先生、おはよう!
からスタートします。
ですが、雨の日になると

先生!ずぶ濡れ!!
と言いながら登校してくる子どもが一定数います。
朝の忙しい時間に、着替えて、濡れた服をしまって、朝の支度をして…それが何人もいたら、担任1人で対応するのは不可能です。
「普段と違う」で心が折れる
長靴の中に水が入ってしまし、靴下が濡れたことで泣き出す子がいます。

脱ぐとか履き替えるとかしたらいいのでは?
と、大人は思うかもしれません。
ですが、これまで雨の日の不快感を経験したことが無い子にとっては、世界が終わったかのような大事件なんです。

気持ちが悪い…まだ濡れてる感じがする…
そう思いながら過ごしていると、不快感に気を取られて『授業が全く頭に入らない』なんてことも珍しくありません。
傘を「コントロール」できない
実は『傘のコントロール』というのは、子どもにとって高度な技術です。
- 自分の体よりも大きい「傘」の範囲を意識する。
- すれ違う人にぶつからないように傾ける。
- 使い終わった傘を、濡れないように畳んで片付ける。
これらは簡単な操作ではありません。
傘を上手くコントロールできない子は、無意識に傘を振り回したり、畳む時にびしょびしょになったりします。
傘のコントロールは、これまでの経験値で明らかな差が現れます。
全ての大事件で共通しているのは、小学校入学前に『雨の日の経験が不足している』という点です。
自宅なら「かわいい」で済まされるかもしれませんが、学校はそう単純ではありません。
もちろん先生もサポートしますが『完全に先生にお任せ』は現実的ではありません。
入学前には、雨の日に外で過ごす経験が必要なのです。

デメリットは理解したけど、メリットもあるの?
実は、雨の日を外で過ごすと多くのポジティブな効果が期待できます。

次章では『雨の日を外で過ごすメリット』について解説するよ。
教科書には無い「雨の日が育てる力」
雨の日は、五感のすべてが刺激される特別な環境です。
家の中にいては絶対に味わえない『学び』が、雨の日の外には溢れています。
①自然が生み出す『音』
- 【 自然のメロディ 】傘に当たる「ポツポツ」、水たまりを歩く「バシャバシャ」、雨どいから水が流れ落ちる「ゴーッ」などの自然に生まれる音。これらに触れることで聴覚分野を豊かに発達させます。
②脳を刺激する『景色』
- 【 変わる景色 】 いつもの公園も、雨に濡れると色が濃くなり、水滴がキラキラと輝いて見えます。同じ場所や同じ物でも、見え方や感じ方の違いに気がつく観察力が育ちます。
③自然の『不思議』と出会う
- 【 出会いと気付き 】 葉っぱの上にいるカタツムリ、雨宿りをしているスズメ、波紋を広げる水たまり。こうした自然の様子を見たり感じたりすることで「なぜ?どうして?知りたい!」という好奇心に広がります。
④身を守る『道具』の扱い
- 【 環境への適応 】 傘をまっすぐ持つ、長靴で滑らないように歩く。こうした不便さを体感することで、環境に合わせて自分で行動を調整る適応力が身につきます。また、上手に道具を扱うための練習にもなります。
⑤関係性を深める『静けさ』
- 【 特別な時間の共有 】 雨の日は外に出る人が減るので、生活も聞こえにくくなります。自分たちしかいないような特別な空間の中では、親子の絆を深める特別なコミュニケーションの時間になります。

どれも教科書では学べない特別な経験になるよ。
雨の日を外ですごすメリットをまとめましたが、子どもにとっては『解放感』がより特別感を大きくするようです。
普段の子ども達は、水たまりに入ることも服を汚すことも「ダメ!」だと止められているはずです。しかし雨の日になると、レインウェアと長靴姿で「水たまりにジャンプしていいよ!」と言ってもらえるのです。
この『ダメ』が『いいよ』に変化する状況が、最高に自由で解放的な瞬間になります。
「いいよ」が増えると、認められたと感じるので、子どもの自己肯定感もアップします。
雨の日の外遊びには『学び』だけではなく、子どもの『ストレス発散』という側面も持ち合わせていると言えます。
先生目線で考える「雨の日体験」
雨の日の過ごし方について解説してきましたが

実際の授業や勉強に役立つの?
と感じている人もいるでしょう。
そんな人のために、現場経験10年以上の私が「先生の目線」で具体的な学習場面を示しながら解説します。
国語:言葉や語彙力
「ポツポツ」「ザーザー」「土砂降り」「通り雨」どれも雨を表現する言葉です。
雨の日に外で過ごした子は、自分の実体験と文章とを結びつけるので理解が深まります。
一方で、雨の日に外で過ごさなかった子は、言葉の意味が理解できないので学習面でもマイナスです。

特に「ポツポツ」など音(オノマトペ)は、経験値でかなり差が現るよ。
理科:生き物や自然
理科では実験や観察の授業があることからも、実物を見たり触れたりする経験が重要だと分かります。
雨の日になると、ひょっこり姿を見せる生き物には、雨の日に外に出ないと出会えません。
「写真や動画だけ」や「晴れの日だけ」よりも、自分で見たり触れたりした経験が最大の強みになります。

特に高学年以降は「知識の差」よりも「経験の差」が学習にも影響大だよ。
図工:選択肢の多さ
葉っぱを描く時「単純に緑色だけ」だと、物足りない作品になるかもしれません。
雨の日の色合いや様子をイメージできれば、少し暗い緑色にしたり、表面に水滴を描いたり工夫できます。
雨の日に外で過ごした経験が「表現方法を広げる」ので、自分の気持ちを作品に表現しやすくなります。

図工は「自分の思いや考え」を作品に込めることが大切だよ。
雨の日に外で過ごす経験が、多くの場面でポジティブな効果を生み出します。
つまり『雨の日の経験が不足すると損する可能性が高くなる』と言えます。

でも、雨の日に外に出るって大変だよね。
そう思っている人のために、我が家で実践している『レイニーイベント』をまとめました。
手間が少なく真似しやすいものばかりなので、参考にしてみてください。
手軽に始める「レイニーイベント」
「準備・アイディア・その他」の項目でまとめます。
- 濡れてもいい服を決める:これだけで親の心の余裕が全然ちがいます。
- 玄関にバスタオルを準備:足拭き用ではなく、濡れた体をそのまま包んで風呂場に連行する用です。
- 軒先、庭先で完結する:軒先や庭先、目の前の道路だって立派な外です。
- タイムリミット5分:時間制限で終わりを明確にしましょう。
- 限定10回:水たまりに入る回数を制限して終わりを明確にしましょう。
- レイングッズ:お気に入りを準備します。もちろんママ・パパも準備します。
- アフタートーク:感想や次は何をしたら面白そうかを話し合います。
雨の日は準備も片付けも大変なので、負担を小さくして一緒に楽しむことが大切です。

参考にしてみてね。
まとめ
本記事では、小学校入学前に経験しておくべき『雨遊び』について解説しました。
雨の日に外で過ごした経験の有無は、その後の小学校生活で驚くほどの差として現れます。
メリット
- 言葉の数、語彙力がアップする
- 生き物や自然への興味が広がる
- 色彩や造形的な力が伸びる
- 音や景色などで五感が刺激される
- 危険察知能力が身につく
【おまけ】親子で特別な時間を共有できる。
デメリット
- 環境の変化に弱くなる
- 危険予測が苦手になる
- 不便を楽しめない
- 四季の変化に気付けない
【運営者の経験】
- ずぶ濡れで登校:濡れないように傘をさすことができず、登校したときにはずぶ濡れになっている。
- 靴下が濡れて動けない:普段と違う環境に適応できず、靴下が濡れている状況で動きが止まる。
- 傘をコントロールできない:傘を安全に広げる、濡れないように畳むなど、基本的なコントロールができない。
子どもにとって雨の日は『非日常の経験ができる』大切な機会です。
ママ・パパの方から「冒険のチャンス!」だと、子どもと一緒に外に出てみることをオススメします。
その一歩が、子どもに自分で乗り越える力を育みます。