【小学校入学準備】机に座る練習はまだ早い!小1の壁を超えていく子の意外な共通点を元教員が徹底解説

入学前に習い事やドリルで予習した方がいいの?

そんな疑問にお答えします。

この記事を書いた人
  • 公立小学校で10年間勤務した元教員
  • 保護者と先生の支えになりたい
  • 子ども大好き2児のパパ
  • 「先生」&「保護者」の視点で解説します
みいせん
みいせん

詳しくはプロフィールからどうぞ。

学習ドリルや習い事も、小学校入学前の準備として間違いではありません。

しかし

  • 「ドリルの種類が多すぎて選べない」
  • 「習い事は手間やお金の面で心配」

という不安や迷いから、一歩を踏み出せすにいるママ・パパも多いはず。

もし手軽に実践できる方法を探しているなら、外に出て『自然と触れ合う』がおすすめです。

みいせん
みいせん

自然と触れ合う時間は、学校生活に向けた最高の予習になるよ。

本記事では【自然体験がどのように子どもの能力を引き出すか】についてまとめています。

この記事で分かること
  • 自然と触れ合うメリット
  • 自然体験のポイント、注意点

学校生活がスタートすると、知識や技術は教室で学習できます。

しかし『体験・経験』に関しては、入学前の今が絶好のタイミングです。

10年以上の現場経験から、手軽に実践できるのに効果が大きい『自然体験』について解説します。

こんな人に読んでほしい
  • 小学校入学に向けて準備したい
  • 手軽にできる早期教育が知りたい

特により多くのママ・パパに実践して欲しいので『手軽さ』を最優先にした内容となっています。

そのため「虫も苦手だし、わざわざ森や山に行かないとダメ?」と身構える必要はありません。

読み終わる頃には「ちょっと外に出てみようかな」と感じているはずです。

記事の最後に「観察のコツ」や「注意点」も載せているのでセットで参考にしてください。

なぜ『自然体験』が大切なのか?

自然の中には不思議があふれています。

この『なぜ・なんで・どうして』という好奇心は、新たな発見や学習の土台を作り上げます。

学習の土台となる『体験・経験』

小学校の学習は座って勉強する場所というイメージが強いため、私たち親も『静かに座る練習』を優先しがちです。

しかし学習の土台は、生活の中での体験・経験にあります。

子ども達にとって「動く・触れる・感じる」ことが、小学校での学びをより深く有意義になものにしていきます。

みいせん
みいせん

何回も見たり聞いたりするよりも、1回の体験が大切だね。

学習にはエネルギーが必要です。

いくら優秀な教材や情報があっても、本人に「学びたい、知りたい」という気持ちが無ければスルーしてしまいます。

学ぶエネルギーとなるのが、自然の中で育まれる『センス・オブ・ワンダー』という小さな驚きや感動です。

センス・オブ・ワンダー

自分が目にしたものや触れたものに神秘さや不思議さを感じ、驚いたり感動したりする感性。

「あれ?」と不思議に思った経験がある子は、授業でその答えに出会った瞬間

あの時のやつだ!

と脳が爆発的に活性化します。

この『体験と知識が結びつく瞬間』が学びを面白くさせ、自ら学習に向かう姿を後押しします。

予想外が育てる『折れない心』

自然は人間が作ったおもちゃと違い、思い通りにはいきません。

  • 捕まえようとしたトカゲのしっぽが切れて逃げてしまった。
  • 大事に持ち帰ったドングリから虫が出てきた。
  • 昨日まで咲いていた花が、今日はしおれていた。

子ども達にとっては「思ってたのと違う」「上手くいかなかった」という場面の連続でしょう。

この予想外に直面した時、子ども達の脳はフル回転して試行錯誤しようとします。

正解が決まっていないからこそ、自分で考えて解決する力が育まれます。

みいせん
みいせん

学校生活で大切な『問題解決能力』の土台になるね。

自然体験から得られる学び

自然体験は「最高の知育教材」です。

自然と触れ合うことで、子どもにどのような効果あるかを解説します。

集中力

動く虫をじっと見つめたり、花びらの感触を確かめたりしている時、子どもの集中力は極限まで高まります。

子どもにとっては「集中」よりも「夢中」という表現が合っているかもしれません。

この「夢中になる経験」が、小学校での学習に向かう姿勢の土台となります。

探究心

自然の中で起こる現象には、決まった正解が無いことも多いです。

天気の変化も生き物の様子も、様々な原因が関係し合って変化します。

この複雑な「なぜ?」に気づく経験が、論理的に考える力を育みます。

思いやりの心

自分よりも弱い虫や植物を触る時は、力をコントロールしなければ死んだり枯れたしします。

家に持ち帰れば、世話もしなければいけません。

他の生き物と触れ合う経験から、自分以外の存在も大切にしようという『思いやりの心』が芽生えます。

観察力

自然の中のものは、一つして同じ形はありません。そして次々と変化していきます。

そして、大人が気づかないような細かな変化にも、子どもは敏感に反応します。

詳しく観察しようとする姿は、学びの基本となる「見る力」にも繋がります。

自然体験からの学びは、小学校生活のベースとなります。

不思議と出会い、集中して観察することで新たな発見をします。

生き物との関わりでは、物事を論理的に捉える力や命を大切にする姿勢が育ちます。

体験なら室内遊具場でもいいの?

最近は、清潔で安全な室内遊具場も増えました。

それは素晴らしいことですが、管理された環境では学べない要素もあります。

不確実で不自由だからこその学びが、自然の中には隠れています。

自然体験が不足するとどうなるの?

自然体験不足による危険性も解説しているので、合わせて参考にしてください。

自然体験不足で生じる危険性

自然体験が不足すると、学校生活に悪影響を与えてしまいます。

また。便利な都会や室内だけで過ごす時間が長すぎても、ネガティブな影響が考えられます。

本章では『自然体験不足で生じる危険性』についてまとめています。

「汚れ」を極端に嫌がる

土の汚れや虫の存在を極端に怖がるようになると、活動の範囲が狭くなります。

「外で遊べない」「粘土が触れない」そうなると、学校生活にはデメリットでしかありません。

また、自然の予測不能な動きに慣れていないと、新しい環境への適応も苦手になります。

ストレス発散が下手になる

自然には、人の心を落ち着かせる効果があります。

自然の中でリラックスする術を知らないと、気持ちの切り替えが上手くできません。

リスク予想が苦手になる

危ない状況というのは、口頭で教えられるよりも自分の体で「おっと!」と、体験することで身につきます。

自然の中で培った『ちょっとした違和感に気づく力』は、交通安全や防犯の面でも生かされます。

環境が整備された室内遊具場では、そもそも危ない状況にならないので『リスクを予想する力』は成長しづらいのです。

言葉の「解像度」が下がる

教科書やワーク、テストに至るまで、学校には文章で溢れています。

「風が気持ちいい」という一文を、知識では無く『体感』にしていると、言葉の解像度・理解度が違ってきます。

言葉を汲み取る力が弱まると、先生や友だちとのコミュニケーションも苦手になりかねません。

みいせん
みいせん

室内遊具場はダメってことではないよ。

もちろん室内遊具場にもメリットはあります。

しかし、自然体験でしか学べない大切な要素も多くあるので、双方をバランスよく経験できるとBetterです。

【実録】自然体験と学校生活の関係性

これまで何千人もの子ども達を教室で迎えた私の経験から、自然体験が学校生活で生かされる具体的な場面を紹介します。

生活科(理科)

自然と触れ合う機会が多い「生活科」や「理科」の学習では、自然体験の有無によって理解度に差が見られます。

知識や経験が全く無い状態で学習をスタートしても、ただの暗記にしかなりません。

夏は暑くて冬は寒いよ。

季節で葉の色が変わるね。

自然の中で実際に見たり聞いたり感じたりした経験がある子は、これまでの経験を軸にして学習できます。

だから夏は暑いんだ!

葉の色が変わるってそういうことね!

新たな知識が実感を伴った理解だと、より深い学びになるだけなく『もっと知りたい』という次の学習意欲にも繋がります。

算数

自然の中には多くの形があり、その構成は算数の学習にも生かされます。

氷の結晶や蜂の巣、ひまわりの種の並びは、面白いほど特徴的な図形になっています。

授業で学習して「知る」前に、自然の中で見たり感じたりして「出会う」ことが予習になります。

さらには『数』『長さ』『量』『比較』などの概念を、頭ではなく体感で理解させてくれます。

どんぐりを同じ数で分けるね。

どっちの枝が長いかな?

遊びを通して、計算したり比較したりできます。

図工

自然界には無限のグラデーションがあります。

葉の「緑色」で考えても、若葉の緑、深緑の緑、枯れかけの緑など様々です。

重要なのは、実際にその色を目で見て心で感じていることです。

目指す色を知っているだけで、作品の表現方法も変化します。

悲しい気持ちで、葉が枯れているみたいに黄色を使おう。

写真や絵では表現できない『本物』が自然の中には溢れています。

国語

国語で自然体験の重要性を強く感じたのは『オノマトペ』を扱う授業の時です。

オノマトペとは「ザラザラ」「ツルツル」「フワフワ」など質感を表現する言葉です。

こうした質感は、知識ではなく体感していることが重要です。

風がフワフワして気持ちいい。

木の下の方がツルツルしている。

様々な質感を自分の肌で知っている子は、表現力が豊かになり、自分の気持ちを伝えるのも上手になります。

五感をフル活用する自然体験は、気持ちを言葉で表現できる最高の学習空間です。

すぐに実践できる自然体験テクニック

ここまでで、自然体験が大切だと感じてもらえたはずです。

しっかり観察させないと!

と、必要以上に意気込まなくてもOKです。

肩の力を抜いて、普段から実践しやすい気楽な方法をご紹介します。

自然観察テクニック3選+番外編

①『汚れてもOKセット』を準備する

ママ・パパにとって『汚れ』は、大きな負担の1つです。

そこで、始めから汚れてもいい服やバッグを決めてしまいましょう。

みいせん
みいせん

我が家は『冒険セット』と名付けたよ。

何かの付録やおまけ、使い古しでも構いません。

子どものダイナミックな活動にも「どれだけ汚してもOK」という安心感があるので、ストレス無く見守れます。

②『宝物コーナー』を作る

子どもは自然の中から『宝物』を見つけてきます。

きれいな石があった!

面白い形の葉を見つけた。

大人から見ればゴミのようなものでも、子どもにとっては全てが宝物です。

それを『捨てる』のではなく、家の一角や玄関に『宝物コーナー』として保管できる場所を用意します。

みいせん
みいせん

我が家は小さなボックスを玄関先に用意したよ。

子どもとしては「自分の発見が認められた」という安心感が、さらなる探究心や観察力が育ちます。

③『スポットタイム』を作る

子どもが発見するのを待つばかりではなく、こちらも観察を後押しします。

雲がソフトクリームみたいだよ。

アリの行列がある!

この一言で、子どもの「見たい」「知りたい」という観察スイッチが起動します。

この技には『わざわざ遠くに行く必要が無い』というメリットもあります。

ベランダ、庭先、通園路でも十分に楽しめます。

子どもの目線は下の方に向かうことが多いので、高い木や空など『見上げる』を意識すると効果的です。

みいせん
みいせん

歩きながらの観察は危険だから立ち止まってね。

番外編『リアクション』が大切

子どもと一緒に観察するなら、リアクションは大きい方が活動意欲は高まります。

「凄いね!」「びっくり!」「よく見つけたね!」

少しオーバーなくらいが子どもには響きます。

オーバーリアクション苦手なんだよね。

そんな人は、表現内容を大きくするのも効果的です。

凄いね→世界で1番凄いね

びっくり→今までで1番びっくり

よく見つけたね→大発見だね

シンプルに「はなまる!」や「金メダル!」も伝わりやすくておすすめです。

先生のアプローチ!『自然体験で入学準備』

どうせなら小学校の学習にも繋げたい。

というママ・パパのために、元教員が自然体験を『入学準備』というアプローチで解説します。

〇〇集めゲーム[視覚]

自然の中からテーマのものを見つけます。

実例

赤いもの集めゲーム:赤いものを3つ探そう

丸いもの集めゲーム:丸い形のものを5つ探そう

ひらがな集めゲーム:「あ・い・う・え・お」の5つの文字を探そう。

自然の中から色や形に注目して探すので、情報を取捨選択する能力や集中力に繋がります。

「1から10までの数字を探してみよう」なら、帰り道や移動中でも簡単にできるあ手軽な遊びです。

聴き比べゲーム[聴覚]

同じものだけど違う音を探します。

実例

鳥の鳴き声が違う:鳥の種類で鳴き声が変わる

傘に当たる雨の音が違う:雨粒の大きさで音が変わる

音の聞こえ方が違う:トンネル等では音が反響する

ポイントは『比べる』をテーマにしていることで、対象物に注目して比較する力が伸びます。

時間帯や季節によっても音は変化するので、バリエーションが豊富なのも魅力の1つです。

どんな感じ?[触覚・言語]

子どもの感覚を言語で表現します。

実例

砂を触る:「サラサラする」「ザラザラする」

木を触る:「硬い」「チクチクする」

水を触る:「冷たい」「気持ちいい」

ママ・パパが「どんな感じ?」と聞くことで、子どもは自分なりの言葉で伝えようとします。

ただし「それは何?」という質問の仕方だと「これ砂!」や「木だよ!」など、名前で答えてしまうので注意してください。

まずは『自然を全力で感じる』ことが最優先なので、上記の実践はおまけくらいで位置付けています。

親も子も気負わず、自然体験を楽しめることが1番です!

まとめ

本記事では、自然体験の有無が小学校生活に与える影響について解説しました。

自然体験のメリット

【学校生活で必要な力が身につく】

  • 体験・経験の蓄積
    • 自然の中で育まれる『センス・オブ・ワンダー』という小さな驚きや感動の経験。
  • 諦めない心や姿勢
    • 思い通りにいかない自然だからこそ伸びる問題解決能力。

【学習の土台が形成される】

  • 集中力
  • 探究心
  • 思いやりの心
  • 観察力

【教科で生かされる例】

  • 生活科(理科):自然学習の予習ができる。
  • 算数:数や形、比較などの概念に気が付く。
  • 図工:多くの色と出会い、イメージが広がる。
  • 国語:気持ちを言語化することで語彙が増える。
自然体験不足のデメリット
  • 極端に「汚れ」を嫌がる
  • ストレス発散が下手になる
  • 危険察知能力の低下
  • 言葉の解像度が下がる

小学校生活は楽しいイベントばかりではありません。

初めてのテスト、友だちとのトラブル、思い通りにいかないルール。

子どもなりに、ハードルを超えていかなければいけません。

これまで何千人という子ども達を教室で迎えてきた私の体感的に、多くの体験・経験を積み重ねてきた子は、このハードルを簡単に超えていきます。

みいせん
みいせん

自信、対応力、行動力が違うんだよね。

入学前に「ひらがな、かたかな、足し算、引き算」が完璧じゃなくても大丈夫です。

それより「自然の中から沢山の不思議を発見できる」ことに自信を持たせてください。

最後に

自然の中には危険な生き物や場所があるのも事実です。そんな時は「これはトゲがあるから見るだけにしようね。」と『適切な距離感』を教えることも大切です。