
小学校では水泳の授業もあるから、スイミングに通わせるべき?
そんな疑問にお答えします。
- 公立小学校で10年間勤務した元教員
- 保護者と先生の支えになりたい
- 子ども大好き2児のパパ
- 「先生」&「保護者」の視点で解説します

詳しくはプロフィールからどうぞ。
習い事の中でも、スイミングはとても人気なので「スイミングに通わせている」という親は多いはず。
そんな声を聞くと

我が家は大丈夫かな?

すぐに始めるべき?
と不安でいっぱいになります。
当サイトでも、習い事としてスイミングはおすすめしています。可能ならば通わせた方がいいでしょう。
しかし『習い事』となると

続かなかったらどうしよう。

時間とかお金とか大変そう。
など、始めることへのハードルが高いのも事実です。
そこで本記事では、学校の水泳学習に向けた準備として、家庭でも簡単にできる【水遊び】について紹介します。

学校の水泳を楽しんで欲しい。でも、スイミングを始めるのも心配。
そんな人にピッタリの内容です。
- 手軽にできる『水慣れ』の方法が知りたい
- 水泳学習に向けて準備したい
- スイミングを始めるには不安が大きい
ただし、水遊びだけでは泳げるようにはなりません。
本記事には、水泳のテクニックや泳法に関する記述はありません。あくまでも「小学校の水泳学習」に向けた準備として説明しています。「速く泳げるようになりたい」「長く泳げるよになりたい」「クロールができるようになりたい」そのように考えているなら、習い事としてスイミングを始める選択がおすすめです。
しかし、小学校の水泳学習で泳げるor泳げないは、そこまで大きな問題ではありません。
それよりも大切なのは、水遊びの経験や水に対する恐怖心の有無です。
これまで1000人以上の子ども達を教室で迎え入れてきた私の経験から、水遊びの重要性や水泳学習への影響など『現場のリアル』を体験談と共に紹介します。

水遊びだけで変わるの?
と思っている人にこそ、ぜひ一読してもらいたい内容でまとめています。
- 水遊びが育てる力
- 水遊びの経験不足で現れる特徴
- 水泳学習など学校現場の様子
なるべく多くのママ・パパが実践できるように、手軽に始められる『楽ちん水遊びテクニック』も解説しています。

我が家の「実践&感想」もセットでまとめているよ。
とりあえず「お試し感覚でやってみたい!」と思っている人なら、ぜひ最後まで一読して参考にしてみてください。
なぜ水遊びが大切なのか
人間にとって水は、切り離すことのできない身近で重要な存在です。
しかし、水中は呼吸ができないので「水=怖い」と感じている人も少なくありません。
この『水に対する恐怖心』が強ければ強いほど、水泳学習は不安で苦しい時間になってしまいます。

水への恐怖心を無くすにはどうしたらいいの?
1度でも恐怖心が根付くと、克服するのは大人でも大変です。
大切なことは『水=怖い』と感じさせない工夫です。
そこで効果的なのが、遊びを通して水に慣れるという活動です。
小学校で水泳学習が始まれば、半ば強制的に水(プール)の中に入らなければいけません。
入学前の今のうちに、水に触れる機会を増やして慣れることが重要です。
恐怖心や抵抗感をどれだけ減らせるかが、小学校での水泳学習にも大きく関係してきます。
スイミングに通っていても、水に対して恐怖心を抱いている子どもはいます。いきなり大きなプールで練習するので「怖い」と感じる子どもがいても不思議ではありません。
手や足の動き、息継ぎ、潜水といった『泳ぎ方』に入る前に、遊びを通して『水に慣れる』という経験が必要です。

逆に、水遊びの経験が不足すると何か問題があるの?
水遊びの経験が不足すると、恐怖心の他にも悪影響が現れる危険性があります。
水遊びの経験が不足すると
水遊びの経験不足は、子どもにとってデメリットとなる可能性があります。
本章では、数多くのデメリットの中から「恐怖心」「劣等感」「環境適応力」の3つについて詳しく解説します。
「水=怖い」という拒絶反応
前章でもあるように、水遊びの経験が不足していると「水=怖い」という恐怖心を抱きやすくなります。
しかし水泳学習が始まってしまえば、プールに入らないという選択はありません。
水が怖い→嫌でもプールに入る→もっと水が怖くなる→嫌でもプールに入る→もっと水が怖くなる…
という悪循環が始まってしまうと、水泳学習はただ耐えるだけの苦しい時間になってしまいます。

学校でも「初心者コース」があるって聞いたけど?
実際に学校では、泳力ごとに分かれて活動する場合が多いです。初心者向けのコースもあります。
しかし、初心者コースの中でも『潜れる子』から『水が怖い子』まで様々です。そして一度に大勢を相手にするので、一定のペースで学習が進みます。

学校で「完全に個別対応」は現実的ではありません。
単純に「初心者コースがあるから大丈夫!」とは、考えないほうがいいでしょう。
水遊びの経験が不足していると、小学校の水泳学習で「水が怖い」という強い拒絶反応が出てしまいます。水泳学習が苦痛だらけで耐えるだけの授業では、学びのチャンスを逃してしまうので非常にマイナスです。
劣等感を感じやすい
水遊びの経験が不足していると、水に恐怖心を抱きやすくなります。
そして水が苦手な子どもは、水泳学習でプールのみならずシャワーの段階で立ちすくんでしまいます。

自分だけ入れない。できない。
こういう感覚は、特に低学年の子どもにとって大きなストレスとなります。
たとえ泳げなくても

水の中で目を開けられた。

長い時間、潜れた。
など、練習して感じる「達成感」や「充実感」は、次の目標へのエネルギーになります。
しかし、水が苦手な子どもはそうもいきません。
水に顔をつけることさえ難しいので『練習して上手くなる』という経験が積み重なりにくいのです。

自分にはできないんだ。
という劣等感が大きくなってしまうと「体育嫌い」や「挑戦を怖がる」など、水泳学習以外にも悪い影響を与えかねません。
水遊びの経験不足で「水が苦手」になると、水泳学習に参加できない自分自身に劣等感を感じやすくなります。この劣等感は、次々と新たな劣等感を生み出す悪循環となり、水泳学習以外でも悪影響を及ぼす危険性があります。
環境の変化に適応できない
水遊びの経験が不足していると、「服を着たまま濡れる」という経験自体が減ります。
濡れて冷たくなったり、服が体には張り付いたりする感覚は、雨の日や水遊び特有の経験です。
この感覚に慣れていないと

袖の先が濡れた!

雨で何だかジメジメしてる
など、少しの変化にも過敏に反応してパニックを起こしやすくなります。
そんな状態で学習に参加することはできません。
つまり環境の変化に適応できないと、大事な学習機会を失う恐れがあるということです。
水遊びで感じられる『いつもと違う』や『少し不便で少し不快』という経験は、多様な刺激に耐えるためにも重要です。
水遊びの経験が不足してると、環境の変化(特に体が濡れること)に対して適応しにくくなります。雨で体が濡れるだけでも「パニックで学習に参加できない」という状態になりかねません。
これまで説明したように、水遊びの経験不足が学校生活そのものに悪影響を及ぼす危険性があります。

そのうち良くなるでしょう!
そう考えている親に向けて、水泳学習で実際に起きたトラブルを2つご紹介します
学校現場で起こっている問題
パニックで指示が入らない
水に慣れている子どもは、濡れても笑いながら手で拭うくらいの余裕があります。
しかし、水に慣れていない子どもは、少し水が跳ねてきただけでパニックを起こします。
プール横にあるシャワーの水が跳ねて、整列中の児童の顔にかかった。
その途端、児童はパニックを起こして泣きながらプールサイドを走り回った。
先生が「落ち着いて!」「走りません!」と声をかけたが止まらず、他の児童にぶつかるなどしたため、数人が怪我をした。
一度パニックを起こすと、先生からの指示も耳に入らなくなります。

頭の中が「怖い」でいっぱいになるんだね。
水泳学習は、安全面を特に注意して活動します。
「ルールの指示」「ペア組みの指示」「健康チェックの指示」など、状況に応じて様々な指示が出ます。
パニック状態になれば、そういった安全に関する指示も聞けません。
単純に『泳ぐのが苦手』から『危険な時間』へと変わってしまう危険性があるのです。
着替えでトラブルが多発
水泳学習とセットで、意外にトラブルが多いのは『着替えの時間』です。
プールから教室に戻ると、着替えずにタオルを巻いたままの子どもがいた。
どうしたのかと尋ねてみると「服が湿っているような気がして嫌だ」という主張だった。
我慢して着るしかないと話したが、しばらく着られずに固まっていた。
脱いだ服をまとめられない子どもは、自分の服を行方不明にする。
そして「無くなった!」と訴えてくるが、机の周りに落ちていることがほとんどだ。
『脱いだ服を袋にしまう』という当たり前を経験していないと、自分の持ち物を管理する能力も伸びない。
他にも「髪の毛が上手に拭けず、結果的に服までずぶ濡れ」や「パンツのままプールに入って替えがない」というパターンもあります。
1回や2回なら「かわいい失敗」で済みますが、それが続くと次の時間に影響します。

プールが給食前だと、食べる時間が無くなることもあるよ。
水と触れ合うだけではなく、体を拭く、自分で着替える、物を管理するなど、水遊びが水泳学習の予習になります。
どちらのトラブルも、実際に私が経験した現場のリアルです。
そして、誰もが当事者となる可能性があります。
水遊びの経験が不足すると、想像以上のデメリットとなり得るので注意が必要です。

でも水遊びって準備とか片付けが面倒なんだよね。
そんなママ・パパに向けて、我が家でも実践した「楽ちん水遊びテクニック」をご紹介します。
『楽ちん水遊びテクニック』
濡れる前提で準備
片付けを楽ちんにするため、しっかり準備しておきましょう。
服は濡れる前提で準備しますが、気持ち的にも『濡れてもいい』より『汚れてもいい』の方が、ママ・パパも安心できます。
- 半袖:半袖の方が動きやすい。
- 短パン:短パンの方が動きやすい。
- サンダル:靴下不要なのでオススメ。
- ゴーグル:目に水が入るという恐怖心を無くす。
服の下に水着を着てもいいのですが、それだけで手間も増えて大変です。
子どもが着ている服に

この服なら汚れてもいいか!
と思える環境を作れれば、ストレスも少なく楽に水遊びを楽しめます。
上裸や裸足での水遊びは、安全面からおすすめしていません。もちろん我が家もやっていません。子どもの身を守るためにも、親の方でセーフティを意識し、楽しい水遊びの時間を過ごして欲しいです。
庭先・ベランダを活用
水遊びをするために、わざわざ公園や川に行く必要はありません。
庭先やベランダでも、立派に水遊びができます。
【庭先】
花壇の植物に水やりをします。道具はペットボトルでもカップでも構いません。ポイントは、こぼして濡れた時に「大丈夫だよ」と声をかけることです。子どもが「濡れても大丈夫なんだ」と思えれば、水に対する恐怖心も軽くなります。
【ベランダ】
床や窓を水を使って掃除します。ほぼ間違いなく濡れますが、掃除に夢中で気にならない場合が多いです。掃除に注目させるポイントとして「〇〇さん専用!」「この場所は〇〇さんに任せた!」などの声掛けが効果的でした。
【晴れの日だからできる】
晴れた日の地面に水をかけて絵を描きます。我が家はペットボトルに穴を開けて、チョロチョロと水が出るようにしました。地面の水が乾けば何度も繰り返し描けるのと、濡れた服もいつの間にか乾いているという利点があります。
まずは『水と触れ合う機会を増やす』を狙って、違う目的に意識を向けながら外に出るといいでしょう。
キッチン・手洗い場を活用
キッチンや手洗い場を活用すれば、家にいながら水と触れ合うことができます。
赤ちゃんがいる家庭や雨の日が続いた時でも、外に出なくても実践できます。
【キッチン】
一緒に食材を洗ったり食器をすすいだりをします。ポイントは「ありがとう!助かった」とオーバーに褒めることです。褒められて喜んでいる子どもからしたら「濡れる」なんて大きな問題ではありません。
【手洗い場】
普段の手洗いをグレードアップします。手の平だけではなく、肘の辺りまで洗えるようにします。手の平→手首→腕→肘という風に、徐々に範囲を広げていきます。手洗いという『やるべきこと』を上手く利用します。
生活の中でも「濡れることが当たり前」という状況を、上手く活用して水に慣らしていきます。
水を使うことに違和感が無いため、比較的スムーズに始められる利点があります。
お風呂タイムを活用
我が家で最も効果が大きかったのが、お風呂タイムを活用した方法です。
簡単に言うと『お風呂で遊ぶ』ということです。
- お風呂に入る時間を少し早める。
- お湯の温度を普段より下げる。
- お風呂で使える玩具を用意する。
- お風呂の前後でしっかり水分補給する。
お風呂では裸になるので「服が濡れて気持ち悪い」という経験はできません。
しかし『水に慣れる』という目的なら効果はバツグンです。

もうそろそろ終わってー!

いい加減あがって!
という嬉しい誤算になるかもしれません。
どれか1つというよりも、いろいろな場面で水に触れる機会を増やすことが大切です。
『力を入れた水遊びを数回だけ』よりも『適度に力を抜いた水遊びを何回も』の方が、水遊びがより身近なものになります。子どもだけではなく、ママ・パパが無理なく長く続けていけることも大切です。
まとめ
本記事では、小学校の水泳学習に対する不安を解消する手立てとして『水遊び』をテーマに解説しました。
小学校入学前に大事なことは

水って面白いな。

濡れるのって気持ちいいな。
というポジティブな経験を増やすことです。
水に対する恐怖心が強くなると、水泳学習以外でもネガティブな影響が現れる恐れがあります。
- 劣等感を感じやすくなる
- 環境の変化に適応しにくくなる
落ち着いた学校生活を送るためにも、幼児期のうちに水に慣れる経験を増やすことが大切です。
とはいえ、スイミングに通わせるにはハードルが高いと感じてるママ・パパも多いはず。そこで、気軽に始められる『水遊び』をまとめました。
- 濡れる前提の準備
- 庭先やベランダを活用
- キッチンや手洗い場を活用
- お風呂タイムを活用
子どもの特徴やライフスタイルに合わせて、できるところから実践してみてください。